我が国日本においては、世界に誇れる木造技術を有しています。
世界最古の木造建築といわれる『法隆寺』。
1300年もの間、奈良の地にあり続けています。
では、なぜ1300年もの長い間、倒壊もせずあり続けることができたのでしょうか?
1300年あり続けた『法隆寺』は1300年間一度も大きな地震を経験しなかったのでしょうか?
それは考えにくいことです。
むしろ被災しても倒壊しない構造であるという方が合理的だと思います。
近年、建築の世界では『耐震性』に重点をおき、地震に耐える構造を目指して来ました。ビスや金物で材木と材木をしっかり繋ぎ補強を行っています。大きな地震に被災した際に『想定外』という言葉が出て、さらなる補強を求めてきた経歴があります。
全く間違った考え方ではないとは思います。
しかし 結果想定を上回る震災で倒壊し甚大な被害に遭っています。
昔の大工は知っていたのです。
『人は自然には勝てない』事を。
それ故、『耐える建築』(耐震)ではなく、力を『受け流す建築』(免振)を創造してきたのだと思います。