デザイナーズ戸建賃貸住宅(練馬区西大泉) 大工工事
現在、練馬区西大泉にて承っております、デザイナーズ戸建賃貸住宅新築工事を行っております。
府中でお世話になっております設計事務さん(:田建築研究所)からのご依頼で建築させて頂いております。
余談ですが、田建築研究所の田中先生とは感覚がよく合います。先生の仰る内容が自然とイメージできます。
それをなんとか表現するように日々努力しているのが近況です。
続いて屋根工事。
屋根に上って野地板(屋根板)張り。
通常は厚さ12ミリのべニア板を使用しますが、今回は設計により24ミリの床合板を使用することとなりました。
建築は色々な外力(外からの力)に耐えるために、柱や梁などの構造体を使用しています。
梁を伝わる力を柱に伝え、
基礎に伝え
地面に伝えるというメカニズムです。
梁や柱だけでなく、床も捻じれなどを抑える働きをします。(水平構面)
今回、24ミリの床合板を屋根に使用するということは、屋根が床の代わりをする設計となっている訳です。
24㎜床合板を張り、30ミリの断熱材(スタイロフォーム)を敷き、その上に12ミリの野地板。
大工さん2人と私の3人で屋根だけで1日かかりました。(トップライトも6か所もあるのも原因ですが・・・。)
続いて躯体工事。
設計の通りに構造金物を設置し、筋交いを張り、構造用合板を設置して行きます。
建築は強いだけでなくバランスよく力が掛かるように設計されています。
当然『抜け』も許されませんし、細かく言うと無駄に一部分だけ強くなってもいけません。
図面の通り正確に作っていくことが求められます。
下の写真は、構造用合板(ノボパン STP2)を施工した写真です。
左の写真は隣り合う構造用合板が同じ釘で止め付られています。隣り合う構造用合板が構造材として働いています。
右の写真をよくみると、釘の頭の大きさが明らかに違うのがお判りになるでしょうか?そうわざと替えているのです。写真の左側の構造用合板は構造として働いてもらうのですが、右側はただの下地として使用します。
この時、現場ではなにがおこっているかというと、大工さんがわざわざ釘を変えています。
『簡単なこと』と思われるかもしれません。
作業性の悪い『足場』の上で、わざわざ道具を持ち替えるというのは、実際にはかなり面倒な作業です。
何も考えずにバシバシ同じものを使う方がはるかに効率的です。
建築を理解し、手間を惜しまず間違いなく作業を行う。
これこそが職人。
今は本当に少なくなって来ています。(絶滅危惧種の認定をしてください。)