木造耐火建築新築工事(昭島市昭和町N様邸)木工事(土台敷)
大工さんが土台の位置出しをやってくれている間に、私はというと『防蟻・防腐材』を材木に塗布しておりました。
『防蟻』とはシロアリを寄せ付けない為の処理のことです。
普通は、『消毒屋』とか『防蟻屋』とかいう業種の方のお仕事です。建築工事の流れ的に『土台敷』が終わり『上棟=建前』をした後に現場に入って作業をします。
ここで私は疑問を感じています。確かに床下に潜り『噴霧器』で防蟻材を散布はしてくれます。
但し、材木と材木の『継手や仕口』部分は防蟻処理されないのです。さらにいうと上棟後であれば、当然床の合板を設置してしまっている状態です。材木の上面に合板を釘で止めるので『土台』や『大引き』の上面は防蟻処理されていない状態になるのです。
以前現場に来た『消毒屋』の職人さんに聞くと、やはり塗布できないところもあるので5年の保証も難しいとこぼしていました。
プラモデルを創るときでも組み立ててから塗装すると、どうしても塗れない箇所がでてくることがあります。それと同じことなのです。
部品の状態で施工することでまんべんなく塗れるということなのです。これが私の『モノ創り』としてのこだわりなのです。
なので、私が責任を持って全て処理しました。
こういった複雑な形のところもしっかりと塗っておきました。
よくこの『防蟻』作業を減らす為に『注入材』という工場で防蟻処理をおこなった材木を使用される工務店さんもおられますが、工場では防蟻処理した材木をプレカットすることがほとんどです。
ということは、折角防蟻処理した材料もプレカットで削ってしまうので、やっぱり『継手や仕口』は防蟻処理できていないのです。
注意書きで『継手部・仕口部は防蟻処理してください』ありますが、あまり施工されている現場をお目にかかったことがありません。要するに、施工する人の感覚に依るものだとおもいます。
大工さんは大工工事を行うために現場に来ています。『消毒屋』ではないのです。
この業界にある難しい問題だとおもいます。
それはさて置き、何とか現場は『土台敷』が終わりました。
『枡組』が夕日に照らされてとても美しかったです。
私は久しぶりの太陽の光にやられて少し熱中症気味で頭痛と闘いながらこのブログを書いています。