Blog 日々彩色建美

BELS

断熱工事・気密工事(SW工法:自社建売住宅)

昨今、地球環境問題に対する行政からの指導等もあり、多くの建築業者が高気密高断熱住宅の建築に取り組んでおります。

個人でも地球環境問題に取り組む世界になってきました。

弊社のフラグシップシリーズ『Domus=ドムス』シリーズも高気密高断熱住宅として建築をしております。

ドムスはLIXIL社のスーパーウォール工法(SW工法)を採用しております。

 

 

 

画像

先ずは断熱性能のお話。

壁と天井に使用する断熱材はスーパーウォールの100㎜(10㎝)の断熱材を使用し、Ua値を0.46W/(㎡・K)以下を目指しおります。

Ua値とは『外皮平均熱貫流率』のことをいい、簡単に言えば断熱の性能を示します。数値が小さいほど断熱性能がよいという事になります。

熱が伝わりにくい素材を用いて、材料を厚くすれば断熱性能は自ずと上がっていきます。

一方、木造住宅の場合、通常柱の大きさは10.5㎝×10.5㎝(105㎜=3寸5分)の柱を使用しています。柱の大きさで壁の厚さが決まります。壁内の隙間の大きさも決まるという事です。

その柱又は壁の間に断熱材を入れることを考えると、Maxで厚さ10.5㎝となります。柱のヒズミなども考えると幅10㎝程度となってしまいます。

ドムスではコストパフォーマンスを検討した中で、一番よい方法を採用しております。

画像

次は気密性能のお話。

気密性能に関しては、C値0.45㎠/㎡以下を目指しおります。

C値は『相当隙間面積』を表し、建物全体に散らばる小さな隙間を一つに集めてできた面積の大きさをいい、気密性能の高さを示しております。

こちらも数値が小さいほど、気密性能が高い事を示します。

高気密の定義としてはC値=1.0㎠/㎡以下ですので、床面積100㎡(30坪)の住宅であれば、10㎝×10㎝(100㎠)の隙間なら高気密住宅であるということです。

弊社のドムスで目指して言うのは、単純に考えると床面積100㎡の建物の中にある隙間を全て集めると6.7㎝×6.7㎝(約45㎠)程度の隙間しかないという計算になります。

断熱性能も大切ですが、弊社がこだわる『真の快適な暮らし』には、気密性能がとても大切だと考えています。

断熱性能がいくら良くても、気密性能が悪く寒い外気が隙間から入って来て、足元が冷えるような状態は決して快適とは言えないと思います。

断熱工事に比べ、気密工事にはかなりの手間と時間が掛かります。

経験上、建物の中で漏気しそうな部分を一つずつ、コーキング若しくは発泡ウレタンという材料で埋めていきます。上の写真のべニア板とべニア板の継ぎ目にグレーに見えるものがコーキングです。

家中の隙間を埋めていきます。

画像

弊社のドムスでは気密工事が終わると、全棟、気密測定を行い、気密性能が目標値に達しているか否かを確認します。

他社さんでは完成後に気密検査を行っておられるのを見かけることもありますが、完成して目標の性能が出ていなければ壊すか?そのままお引渡しするか?ということになります。室内といっても、床下や、屋根裏からの漏気もあります。完成後では壊して直すのは現実的ではないので、そのままお引渡しされていると思います。

弊社の場合は、クロスの下地ボードを貼る前に気密測定を行う為、多少であれば修正し目標値に近づけることができます。

住まわれる方に、永く快適にお住まい頂くためにこのような工事の仕方をしております。

画像

『気密性能はC値0.5㎠/㎡以下ですが、換気はどうなっていますか?』という問題があります。

建築は、室内の空気環境の正常化がとても大切です。

冬季に、暖房を使用していると、なぜか窓を開けて換気したくなりませんか?

それは、室内にいる人が呼吸したり、暖房器具から二酸化炭素や一酸化炭素などの有害物質が発生し、室内の空気環境が悪くなっている為です。

その為、建築基準法で2時間で室内の空気が1回入れ替わる様に、換気の設計をするように決められております。

換気とは、新鮮な屋外の空気を室内に入れ、室内の汚れた空気を屋外に排出する行為をいいます。

自然換気では換気ができていない事もあるので、24時間機械換気を行います。

第1種機械換気・・・給気、排気共に機械で換気

第2種機械換気・・・給気は機械換気、排気は自然換気

第3種機械換気・・・給気は自然換気、排気は機械換気

みんさんのご自宅は如何でしょうか?

一般的には、トイレの換気扇で排気し、室内に自然換気口を設けた、第3種機械換気が採用されていると思います。

ここで違和感を感じられた方はとても素晴らしいと思います。

気密性能C値が0.5㎠/㎡以下であるにも関わらず、平気で各部屋に直径約10㎝の孔があいており、給気を行っていること。10㎝×3.14=31.4㎠。LDKを合わせる4部屋あるとすると31.4㎠×4(部屋分)=125.6㎡となります。

先述のように床面積100㎡であれば(7㎝×7㎝=)49㎠程度でなければいけないはずが、換気のための給気口だけで125.6㎠もあります。

では『C値0.5㎠/㎡は嘘なのか?』というと、実は、気密性能には換気を除外するとなっている為、嘘ではないのです。

しかし、いざ『暮らす』ということに関しては大きな影響があることは、間違いないと思います。

画像

『真の快適な暮らし』を求める弊社では、外気の流入を防ぐ為、第1種機械換気を採用しております。

弊社が採用する24時間換気システム(エコエア90)は熱交換率は90%(カタログデータ)の機能を持ちます。

これは、仮に室温が20℃とすると、給気する際に熱交換を行い18℃(20℃の90%)で室内に取り込むという機能です。結果として冷暖房の負荷を抑え省エネに貢献します。

 更に高性能フィルターを内蔵している為、花粉やPM2.5などの有害物質の室内への流入も防ぎます。

天井裏に大きなダクト(管)を通す為、設計も苦労しますし、外壁に孔を空けて取り付けるだけの第三種機械換気と比べれば工事の量も格段に増えます。

しかし『真の快適な暮らし』をお届けする為になくてはならない設備の一つとなっております。

 

世の中には、いろいろな建築会社があります。

その会社がどのようなポリシーで家つくりに関わっているかが、私は一番大切ではないか?と思います。

弊社では、住んでいただくご家族に『Well-bing』な暮らしをお届けいたします。

 

世界保健機関(WHO):ウェルビーイングのことを個人や社会のよい状態。健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定される(翻訳)